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文化と文科 [奈良ごとLIVE]

WOWOW放送で黒澤明監督作品の特集をしていた。
再度見直してあることに気がついた。
「世界のクロサワ」の生んだ作品には「世界のミフネ」がシネマを通して
大和魂を表現している事,前に見たの時とは別の視点で見ていた。

欧米、特にフランス人が日本への認識が深いのはシネマを見て「日本」に観光にくるのだなぁ〜と。

以前フランス人の同僚がやたらと古い日本映画に詳しく、休暇が取れると奈良に通っていた。
その時は、若いのに古風な奴だぐらいに思っていた。
フランス人の彼はシネマの中のクロサワとミフネで大和魂、武士道、サムライ、
が刷り込まれていた気がする。

昨年「大和魂」をネットで調べて愕然とした。
日本人の資質が理路整然と並んでいた。

2011年4月16日のmemo
http://endli9cheri12.blog.so-net.ne.jp/2011-04-16

⑴⑷で感じたのが「赤ひげ」「羅生門』「どですかん」
⑺⑻の世界を見たのが「隠し砦の三悪人」
すべてが詰まった「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」など一環して流れるのは
庶民目線の武士道、侍の生き様でした。


特に「隠し砦の三悪人」の真壁六郎太は理想の侍だった。
男と生まれたからにはこう有りたいの憧れの人物像です。
J・ルーカスがスターウォーズとしてリメイクする、惚れる訳です。

俳優、三船敏郎個人の生き様も「サムライ」だった。
この時代にCG合成の無いはずなのに騎馬上の格闘シーンの迫力がハンパじゃない。
調べて驚きのスタントマン無しの撮影、海外からのオファーに「日本人を見下た作品は断る」
豪放な役に地で演じてると思いきやノートにビッシリ演技プランが書いて現場入り、
そしてあの恐い顔で見せる笑顔。

隠し砦3.png
「隠し砦の三悪人」の再認識したシーン。
唖の振りをし回りを欺く男勝りの主君、雪姫の見せた
気品と正義感は「忠義に値する君主」の台詞です。
敵対する侍大将に言い放つ

「貰った命、活かすもも殺すも己の器量じゃ」
「臣下が臣下なら主も主じゃ」

これは六郎太との果たし合いで負けた殺すに惜しい人物、田所兵衛に武士の情けで死なせなかった。
生き残った兵衛を敵の主君が満座であざけり罵り、仕置きをし顔面に醜い傷を負わせる。
醜い形相に絶望し、拗けた恨みに生きる兵衛が雪姫の言葉に立ちすくむシーンです。
兵衛の心の教化が背中だけで伝わる。
六郎太が己の妹を姫の身代わりに殺させ、尽くしきるのに
ふさわしい主君に雪姫の成長した姿が描かれていた。
見ている自分が捕獲されてなお「あっぱれ!雪姫」と感動したシーンです。

「武士の情け」この慈悲の行動にガイコクジンは参るんだと思う。
敗戦後の意気消沈の日本に黒澤作品が取り戻してしてくれた
世界に認められた「負けても捨てない誇り」が詰まったクロサワ映画でした。


この国から欠落した大和の心です。
平城宮跡第一次朝殿院の塗装工事の費用が
東日本大震災、福島の放射能汚染地域の除染に使われ
官民、日本中が力をあわせて救済をしている姿を見せられたら
減少している海外の観光客は戻って来るんだけどなぁ・・・と。

戦争経験者が語った「東日本大震災の姿は焼け野原になったあの時と同じだ」
ならば世界が思う武士道、サムライ精神の武士の情けが
主君が見せる、民を大切にする姿があっての忠義(愛国心)
国の教化は政ごと(政治)に一番大事だと思うのでした。

ゴルフ禁止R0152458.jpg
お上の立て札に蹴りつけた「靴あと」を見つけた時
この国の政治は違う方向で動いていると感じた。
文部科学の姿が文化の姿も変えるのだと。

自分の大切にする場所に傷を負わせたくは無いのです。 

平城宮跡舗装工事反対の署名にご協力ください。

 

追記:
「隠し砦の三悪人」クライマックスは雪姫の人望に教化された兵衛が
反乱をおこし、手助けし脱出が叶う。
その時の雪姫の台詞は、

「志あらば我に続け!」

隠し砦2.png

 


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