六本木エアポケット [Ginger Yell]
六本木トンネル
このトンネルはJ事務所のある乃木坂につながった。
廃藩置県とともに空き家になった各藩の江戸屋敷跡地を明治政府が財政のため財閥商家に売却し新政府樹立の資金調達にした。
麻布ブルーシアターのご近所は三井三菱の邸宅があったし、近くの六本木7丁目は富国強兵の拠点とした。
その後は陸軍歩兵3連隊設立。
敗戦後は米軍駐屯基地として接収され、その後返却された敷地内に六本木トンネル建設のためへリポート基地を青山公園に移設し米軍が暫時使用。
トンネルが完成後はヘリポートも関連施設も返却の話し合いがついてた。
が、六本木トンネルが開通してもトンネル上のヘリポート基地はそのままで青山公園の一部は星条旗通りなんて名前のまま「赤坂プレスセンター」として稼働東京23区内でただ一つの米軍基地が現存したままでした。
トンネルは開通して六本木から青山斎場、青山墓地へと通り抜ける道はつながり、ここを通ると東京のド真ん中にありながら昭和のまま取り残された丘あり森あり東京とは思えない風景がありました。
ヘリポートと米軍宿泊施設があるこのこ現実を知るのはヘリコプターの離着陸のたびに轟音でイラッとする住民くらいしかない。
北川純氏の作品「ジッパー」
黙ってなのか喋ってなのかどちらにも見える。
歴史的背景はお口にチャックなのかトンネルの歩道にはファスナーのアートが存在する。
新国立美術館西門にから入ろうとするとお目にかかれる作品群のひとつです。
意味はないのでしょうけどスライダーでふたつのエレメントを結合させるジッパーを見て「六本木トンネル」は敗戦国の従わざるおえない現実を感じるのです。
米軍が立ち退いた広大な敷地に日本で最大規模の新国立博物館が建設された。
二二六事件の青年将校のクーデターはこの陸軍歩兵3連隊から始まる。
新国立美術館館内に入り右に展示されてる精巧な模型が展示され、当時の建物が一部残されてます。
旧陸軍の記憶の展示はされてるが東京のミッドタウンに米軍基地、関連宿泊棟施設(一泊2,000円台!)があることが語られることは少ない。
ビルもない人家もない森のような木立の中に
ロンドンのロイヤル・アルバートホールみたいな
音楽堂が欲しいのです。
納税の季節六月に思うだ。