SSブログ

「平安結祈」ブルーレイ [堂本剛]

 公開から半年もたってないが、部屋で鑑賞しても新鮮なのが何よりも驚いた。

初めて見るようなのだ。
シアターにはシアターの良さがあり
ホームにはホームの楽しみがある。
画面をミニコンポと繋げているので音の臨床感も申し分ない
ただ、音量が制限されるだけです。
本編はムーヴィーなんですね、ドキュメンタリィーとはまったく違う詩情があるのです。
2010年発売の薬師寺LIVE、DVDと一番の異なるのはその一点でした。
  
そして特典映像の「Tsuyoshi×NARA×Tsutsumi」
堤監督の視点で追う「堂本剛の原点」が面白い
堂本剛ファンの自分が見る観点は
 
「堤幸彦に見えてる堂本剛」
 
デビューTVドラマ、アイドル映画というジャンルの出会いからスタートしアーティスト映画の製作の過程で何を切り取るかが興味深く見る
堤幸彦監督の「子供っぽい好奇心」「人気監督としての自負」「本来の監督業への模索」を見せてもらいました。 

特典映像の構成は川面R0154344.jpg
監督に見てもらいたい天川村と
剛に見て欲しい今井町の二部構成

それぞれ相手の出方、何を感じるかの探りあいのようで面白い 
川のあり方が一変した現地でのインタビューはまだまだ噛み合ないように思えた。
「ここが入り口?」
剛の音楽の世界を聞いてるのかと思いきや
「天川村の」土地を聞いてた。
日本最古の製材業発祥の地で山の手入れをしなくなったために起きた悲劇。
「報い」地元の方の言葉です。
左リンクで現在の「天川の流れ」LIVEカメラで見れます。




 流木2R0154343.jpg
高所恐怖症な剛さんの発言につられ、自身もカミングアウトするも
余り怖がらない。
「観光しに来たわけではない」を強調するもそうでもなさそう。
オトナとして話を合わせてくれる優しさかな?
木の枝も皮もはぎ取られた流木に注視するする二人も何かぎこちない。

「堂本剛の水の流れに身を任せてみた」

このナレーションにもあらわれていた。
 

能楽堂での会話で呼応する質問や疑問が開始されたのは堤さんのルーツ能楽師の父親の繋がりから一気に音楽の原点が見え始めたようでした。 
ご自分の求める「理想の共同体」と剛さんの語る「バンドメンバーとの関係」のが一致した時点で一気に繋がり弾む。
本筋の原点に迫ります。
水についてアツク語る傍で「お腹がゴロゴロする水?」のおじさんギャクで応戦
お土産に陀羅尼助のキュピーさんお買い上げ、しっかり観光客してます。
 
 
 

 
 
目隠し木戸R0154750.jpg

監督として「セットで使える」の考えからも見逃せない今井町。
嬉しそうに連れ回す。
共同体としての寺内町のあり方が気になったのは剛さんの方。
今井町街並保存会の世話役と大いに「時空」「くに」について
盛り上がってる。
監督の一押しの今西家ではお茶のもてなしを受ける。
薯蕷饅頭の竹の薄皮も食べちゃう姿の横で、
飲まず食わず熱弁をふるう隣の剛さんとの対比が面白い。
それを映像に入れちゃう自虐な編集も。
吉野の商材を全国へ商うことで裕福になった今井町
洞川のごろごろ水で煮炊きしたおくどさん
その繋がりの説明の深く感慨にふける二人でした。
 
 
 
 
 
  
 河合家R0154674.jpg
 
 
  
オフショットの「鹿鍋」の発想には驚いた。
奈良で、神聖な鹿を食べる・・・か?
奈良で美味しいものは?の質問もね。
奈良で美味しいものネタは微妙なのです。

 
 
 
 
 
 






監督が本当につくりたい自分の「映画」の模索が秘められているような気がして見てた。
映画監督さん(俳優兼業で監督もする方も)には本当に創りたい映画が「A」とすると
その「A」を撮るために稼げる「B」の監督業に、話題作品、娯楽作品、アイドル映画、オファーで引き受ける映画。
「B・A」のために続ける「C」TVドラマ、CM、PV、ミュージックV、ドキュメントなどショートフィルム があるのだと思う。
「A」はプロデュサー、脚本、照明、カメラ、すべてが自分のスタッフであり「共同体の頂点」で自分の思い通りの映画を創る。
「B・C」も自分の名前で作品で仕事をする以上徹底的に全力投入し向かう、でも「A」は別格なはず。
 
そのどの位置にこの「平安結祈」があたるのかだろうか。
なんて考えながら見ていた。
 
それを見つけたのが
「役者でやるのどう?」の投げかけに答える剛さんの言葉を受け
 
「俳優のみなさん良く聞いていてくださいね」
とぽ〜〜んと映画監督の視線に戻った映像だった。
 
やっぱり「A」を模索しているんだと。
TV出身の堤監督が本当に創りたいものは何なんだろうと考えてしまった短編でした。
人気も実力もあり最近のシリアスな作品をみても器用で何でも出来る監督のやりたいこと
堂本剛を通して表現したいものは何だろうと考えました。
2012年shamanippon-ラカチノトヒLIVEにDVD用カメラが1日だけ入った。
撮影時間の制約やフィルムの長さだけでは無く思いのたけがどう表現するのか楽しみです。

全篇通して堂本剛の思いのほどを引き出す堤マジックは人チカラの魅力でした。

おくどはんR0154679.jpg
自分で心に残っている堤幸彦監督の作品は
「 HOMELESS」(1991年、オノ・ヨーコ主演)
あの静かで力強い映像です。
繋がるのかな、ヨーコさんにまで。
 

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。