石切 [堂本剛]
TU FUNK TuorのMCに
「僕は石好きです」
う〜ん「石」が好きというのは初めて聞いた気がする。
鉱物であったり、水晶であったりクラスターであると思っていたが「石」とな。
グループで歌う「かわったかたちの石」じゃないけど河原の石集めなんかしてるんかなとも思った。
初日は「クオーツセミナー」でステージに配置されてる水晶のカタマリと水晶を効果で音が変わるという話で終了した。
「石」で俄然確かめたくなった「石」がお隣大阪城にゴロゴロしている。
翌日帰京の出発前に確認しに出かけた。
大阪城の石垣
現在の大阪城は豊臣家築城ではない。
江戸幕府の徳川家の命令で諸藩によって作られた徳川幕府の威光を誇示する城です。
参覲交代と同じく諸藩の服従と寄進による名誉の称号を得るプロジェクトです。
大阪では採掘不能な巨大な石を遠方より運ばせ巨費の負担を藩が請け負うのだ。
石を運ぶこと自体が偉業なのですが石を平らな四角に切り揃え積み上げるという高度な様式を採用。
野面積みのような集めた石を天才的な組み合わせで積む従来の石垣とは違う造形美です。
角は縦と横の石を互い違いに入れこむと角の直線になる。
城に入り天守閣を正面に「桜門枡形』最初に度肝を抜き威圧が目的の巨石の蛸石は畳36畳分
蛸石(たこいし)の寄贈は岡山藩の花崗岩、藩主池田公がんばりました。
石を切る
チェンソーも金鋸もない時代巨石をフラットな石に切るのは楔(くさび)を掘りひび割れさせる
一手間どころじゃない渾身の力でこの穴を掘る
横から見ると桐紋の中央の葉の下から直線が伸びた割れ筋
下には「右。。。。十七番」の文字がある
外からの侵入に備え、最上部にある銃口を固定する城壁も石
水盤も石
城内の守り兵士が駆け上る階段も石
隙間に小石で埋める
手間手間手間の江戸時代の仕事に明治の文明開化が流れ込む
開国とともに煉瓦を積む西洋式の建築を導入、煉瓦塀と接ぎ積みの石垣が同居
切り石をセメントで接着した近代の水飲み場
使われなかった石もゴロゴロ転がって置いてある
どんなに名人でも職人は名を残さない
使われなかった石は「残念石」として残る
今回の探索の一番の目的は豊臣時代の「石」を見に行くことでした
この中から覗くと見えるのです封印されてて開けられません
豊臣の大坂城の上に築城の徳川大坂城
掘れば出てくる「豊臣の石」です。
前日のLIVE会場大阪城ホールと昭和、平成の鉄筋コンクリートのビル群
石
花崗岩が兵士なら水晶(石英)は天女
神がかった孤高の美しさをたたえます。
吉野山中、甲州の洞窟でヒッソリと何万年の歳月をかけ輝き結晶を積みあげて鎮座している
ロマンです。
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