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ヒトツになる [平安神宮奉納]

00栗田宏一作品ab広口試薬瓶.jpg
法然院さんで見たオブジェ再現

法然院さんで教わったこと

佛教は哲学

法話の行われる部屋の床の間には
「縁起」の掛け軸
そして並べられた広口試薬瓶が四個

お寺の方に尋ねると

「ヒロシマ、ナガサキ、福島の土が入っています」

との説明が返ってきました。

「最後の空の瓶の意味はなんですか?」

「空の意味はこれから聴かれるお話で解ります」

「ground=土 zero」だったのです。

それを知ったとき
このオブジェの制作者の意思が直撃し
涙がこみあげた。
世界中の土を収集しアートするアーティストの
名は栗田宏一さん
法然院さんのお願いに対して
選ばれたのがこの3ヶ所の土と
いつどこに起こるか分からない
「空の瓶」だったそうです。

床の間の置物は季節の花、香炉、行事に対してゆかりの品など
主が客に伝えたい無言のメッセージです。
その観賞用に用意された場所に選ばれたのが
この四個の瓶に閉じ込められた想いだったのです。


法然院梶田貫主のお話
「法然・親鸞の佛教と現代〜大震災の真只っ直只中で〜」
レジメは1〜8のタイトルがありました。
1.日本人の伝統的宗教には
2.寺院の役割
3.お釈迦さま
4.悟りへの道(各宗派の教え)
5.法然上人以前(平安時代後半)の阿弥陀信仰
6.鎮魂慰霊の念佛と本願念佛
7.他力本願念佛を唱えて生きることとは・・・・
8.善人・悪人

お話は解りやすく、佛教に無知な自分の疑問がスルスル溶けて
謎解きに近いものでした。
来月東北「平泉」は庶民の為の佛教を軸に「くにつくり」をした藤原京へ
旅をする前触れになるお話でした。
平安京の南北を軸にし朝廷、貴族の繁栄を願った神社、仏閣から
西方浄土を願い叶えるため新興武士、町人、農民にエネルギーを与え,
貧困、罪人そして対象外であった女人のために開かれた佛教を教えてもらいました。

あの素朴な山門の意味と迎えてくれるお寺さんの意思がすでにあの門にあったのです。
ちなみに拝観料はありません。(秘仏公開一時期だけ有料です)
現在の「観光」に依存する寺院のこれからすべきことを
梶田貫主は伝えてくれてます。
哲学、智を愛する学問として
佛教はあると。

「観光」という言葉の語源は「易経」(中国の哲学、宇宙観の書)から頂いている。
「その国の王の立派な人徳と王による国民の教化の美しさをみる」とあった。
物見遊山と観光がごっちゃになっている現代です。

以前にも剛さんがくり返して奈良について発言していたのは

「奈良でお勧めの観光はどこですか?」

RADIOに送られるリスナーの問いに

「直感でここだと思ったところ、行って感じてください」
でした。

感じ受け取らなけらば「ガイドブックと同じでした」の感想しか持てない。
名物名所をはしごして駆け足で回るのでは感じることもできない。
「哲学」(智を愛する)があって「観光」(国の光を観る)だとしたら
その「哲学」(佛教)が海外での評価の方が高いのではないのか。
成る程フランスの教育は「哲学」を重要視してる
奈良、ヒロシマに訪れる「観光客」にフランス人が多いのも納得させられました。

政府の意図と社会の風評で
神道と佛教は「枷」をはめられ
生活の中にあるささやかな「哲学」を排除した。
核家族化が伝承の口移しを無くした。
朝夕の感謝の「南無阿弥陀仏」を消した。
梶田貫主自らも「僧が伝えることをしなくなった」と話されます。
だからこそ「開かれたお寺」として精力的に法話、イベントを主催されてます。
「全てが縁で生かされているその返礼が慈悲」
一時間の法話の終わりは、
それも全員がひとつになり同じ考えを持たなければならない。
くにの美しい教化ですね。


00野分ツヨレオステージ.jpg
誰かが伝えなくてはならない
「音楽」のカタチでそれを伝えることもできる
平安神宮LIVEで最も感動したのも
和太鼓とキーボードのコラボレーションです。
自分の中の眠っていたDNAが応えていたんだと思う。










哲学の道で見つけた句碑
西田碑.jpg
人は人
吾はわれ也
とにかく吾行く道を
吾は行くなり 

哲学の道を散策し日本哲学の基盤なした西田幾多郎氏の言葉です。

ちなみに梶田貫主さんの印象に残った言葉です。

愛より慈悲
愛は固定の対象(親、家族、恋人)必ず相手がある。
それは素晴らしいがその対象に囚われる
愛よりは慈悲、自分と異なる考えにも悲しみがあること知る

絆より
絆は繋がれた綱、繋がっていることで安心もあるが不自由もある

「ありのままに生なさい」は法然上人の教えでもあるのです。

やっぱ「哲学」です。

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